こんにちは。こちらでは、和風の人形をご紹介します。(人形紹介ページにはめずらしく、怖く
ないです。)私が、着物を着た和風の人形を作るのは、頼まれた時だけでした。自分から好ん
では作りません。それは何故でしょうか。
私はとても小さい頃、たぶん家庭の事情から、いなかの家に預けられていた記憶があるので
すが、そこは地方の旧家で、とても古い大きなお屋敷でした。そこには数々の仏像や古い掛
け軸などと共に、日本人形もいました。そこでの記憶と言えば、昼間はまだ良いのですが、寂
しさなどとからみ合って、夜がいつもとても怖かったことです。日本人形も、可愛いお人形など
という物からはほど遠く、いつも片隅で黒い瞳を光らせている怖いものでした。私が日本美術
にあまり興味が持てないのは、どうもこの当時の幼児体験が関係しているみたいです。
あるとき、熱を出した夜中に、自分の寝ている掛け布団の上に、なんと大きな布袋様(木の置
物があったのです)が乗っていて、重くて怖くて泣いているのに、布袋様はいじわるく、あの笑
い顔でますますどっかりと乗っている・・。熱にうなされた悪夢でしょうが、これは今でもはっき
りと覚えています。あらら、怖くないと言いながら、怖い話になってごめんなさい。
|